仁和寺へ行く

仁和寺に到着。こちらは駐車場代が要る。先払いで五百円也。
駐車場に車をいれて境内に向かおうとすると足元に矢が飛んできた。
驚いて矢が飛んできた方を見ると仁和寺の東にある蓮花寺の境内から
ぴゅんぴゅん矢が飛びかっているではないですか。何事なんだ?

恐る恐る境内を覗くと数十人の人だかりの中に十人ほどの山伏装束の
人たちがお題目を唱えながら矢を放ちまくっている。お祓いなのか?

ただ寒さで身体が強張っているせいか、射慣れない和弓のせいなのか
全く思った方向に思った飛距離が出ていない。
高らかにお題目を唱えた次の瞬間「ばい〜ん」と弦だけを虚しく弾いて矢が1m先に落ちた。
かと思うと凄い勢いであらぬ弾道を描きながらギャラリーに向かって矢が飛んできたりする。

ギャラリーからは失笑が漏れるがそこは神事。みんな我慢で見守っている。
山伏装束の人たちはそんな失態を物ともせず粛々と神事を進行している。

境内の中央に護摩焚きの櫓がある。家に帰って調べて分かったのだけど
本日12月13日は厄除招福大護摩会(柴灯大護摩会)だったようです。

しばらくすると櫓に火が入り、読経が始まりました。こういうのは
近くで見るのは初めてなのでもう少し見ていくことにしました。

あと、薄々思っていたのですが山伏装束の人たちは明らかに山伏の
「プロ」な感じではなくて、これは何かやらかしそうだ、と。
そういう期待感からその場に残ったのです。

案の定、櫓から立ち込める煙が鎮座する山伏装束の人たちの方へ
もうもうと向かっていくではないですか。読経を続けようと
声を張り上げておられますが、もう完全に煙に包まれております。
山伏の衣装に飛び散る火の粉に尋常ではないほど警戒していて
集中できていないけど、頑張っている、そんな感じでした。

なんだか満足したので、いよいよメインの仁和寺へ。
こちらは広い。なんだかでかい。そして凄く寒くなってきた。
時間もないので足早に見ていく。有名なのは御室桜。

当然ですが現在は枯れ枯れです。枯れ枯れ御室桜を横目に
金堂へ。・・・でかい。続いて経蔵。・・・まぁ、でかい。
んでもって五重塔へ。・・・まぁ、高いですよね。

からしか見られなくて大作りな感じなもんでそういう見方しか
出来ません。あと、もの凄く寒くなってきて説明書きすら読むのが
億劫になってきました。もう迎えの時間なので行こうかと思いましたが
御殿入口にある南庭、北庭といくつかの院、殿が気になり
そこだけ見て行こうと入りました。

こじんまりとしてシンプルな造りの建物と庭ですが、なかなか
おもしろい造りで見ていて飽きない感じでした。襖絵なども
昭和の作品だったりと、どうやらそれほど古いものではなく、
建物も再建されたものもあるようです。

普段なら社務所グッズや仏像チェックに余念が無いのですが
寒すぎなのと時間がないのでもう限界です。
また来よう。今日はこれまで。と言い聞かせ、その場を後に。
今度は暖かい時にゆっくり来よう。うん、そうしよう。